年金なんて払ってもどうせもらえない。
年金なんて無駄。
ニュースやSNSでよく聞く言葉です。
でも、1級FP技能士のみるは断言します。
国民年金は、平均寿命まで生きればほぼ確実に元が取れる、 日本でもっとも手厚い社会保障制度のひとつです。
・年金は一生受け取れる「終身制度」
・財源の半分は税金(国庫負担50%)
・老後だけでなく「障害」「遺族」にも備えられる
この記事では、保険料・受給額・払うべき理由まで、 FPの視点でわかりやすく解説します。
▼日本の年金制度全体(3階建て構造)についてはこちら

国民年金とは
国民年金とは、日本の公的年金制度の1つで、20歳〜60歳までのすべての人が加入する制度です。
運営しているのは日本年金機構。
・老齢基礎年金
→老後の生活保障
・障害基礎年金
→障害状態になったときの保障
・遺族基礎年金
→亡くなったときの家族への保障
「老後のお金」というイメージが強い年金ですが、実は現役世代にとっても重要な保険機能を持っています。
相談者年金って老後のためだけじゃないんですね。
障害とか遺族まで保障されてるって知らなかった…



そうなんです。
特に障害年金は、若いうちに病気やケガで働けなくなったときにも受け取れる制度。国民年金に加入していることで、この保障が自動でついてきます。
国民年金の加入対象(3種類の被保険者)
日本の年金制度は、職業や立場によって加入区分が3つに分かれます。





第2号って厚生年金に加入してるんですよね?国民年金とは別に払ってるってこと?



よくある誤解なんですが、別払いではないんです。厚生年金保険料を払うことで、国民年金の保険料も同時に納めている仕組みになっています。会社員が自分で国民年金の振込をする必要はありません。


▼ 第2号被保険者の方(会社員・公務員)はこちら


国民年金の保険料
第1号被保険者が自分で納める国民年金の保険料は、全国一律です。
2025年度 月額 16,980円 年間 約20万円
保険料は毎年度見直されます。
国民年金の保険料は、前納(まとめて前払い)すると割引が適用されます。
・2年前納(口座振替):約1万5千円割引
・1年前納(口座振替):約4千円割引
第1号被保険者の方は活用してみてください。
払えないときの制度
収入が少ない・一時的に払えない場合のために、次の制度があります。
▼ 保険料免除制度
所得が一定以下の場合、保険料の全部または一部が免除されます。
免除された期間も受給資格期間としてカウントされます(ただし受給額は減額)。
全額・3/4・半額・1/4の4段階があります。
▼ 納付猶予制度(50歳未満)
20〜50歳未満で所得が少ない場合、保険料の納付を猶予(先送り)できます。
猶予期間は10年以内なら追納(さかのぼって納付)が可能です。
▼ 学生納付特例制度
在学中の学生は、申請すれば保険料の納付を猶予できます。
卒業後に追納することで、将来の受給額への影響を減らすことができます。



免除にすると年金が減るんですよね?それって払った方がいいってこと?



免除は「未納」とは違います。未納は保障もゼロになりますが、免除は受給資格は守られます。払えない状況なら、未納放置より免除申請が断然いい選択です。余裕ができたら追納することで取り戻せますよ。
国民年金はいくらもらえる?
受給額の計算式


▼ 月400円で受給額を増やせる制度があります


国民年金は払うべき?
「年金なんて払っても損」という声は昔からありますが、FPとして私の答えは明確です。
基本的には払うべきです。
理由は3つあります。





私自身、副業収入や投資と組み合わせて老後設計を考えていますが、その土台はやはり年金です。年金を「損か得か」で語るより、「公的な終身保険+老後の基盤」として捉えるとその価値が見えてきます。
国民年金をさらに上乗せする方法として「付加年金」があります。月額400円の追加納付で将来の受給額を増やせる制度で、第1号被保険者の方には特におすすめです。


会社員・副業している人の年金はどうなる?
「副業を始めたら、年金を自分で払わないといけないの?」
副業に興味のある会社員から、よくこんな質問を受けます。
結論から言うと、会社員のままであれば、年金の払い方はまったく変わりません。
副業で収入が増えても、会社員という身分(第2号被保険者)は変わりません。
国民年金の保険料を自分で振り込む手続きも、新たに納付書が届くこともありません。



副業を始めるとき、年金のことが心配だったんですが…それなら安心しました!



年金については、会社員として副業するぶんには手続き不要です。ただし、副業の所得が一定以上になると確定申告や住民税の手続きが必要になるので、そちらは別途チェックしておきましょう。
▼厚生年金と国民年金の関係についてはこちらで詳しく解説しています。


まとめ
国民年金は、日本に住む20歳〜60歳全員が加入する公的年金の基礎です。
- 老後・障害・遺族の3つを保障する社会保険制度
- 会社員は厚生年金保険料に含まれており、自分で払う手続き不要
- 副業を始めても、会社員である限り納付の仕組みは変わらない
- 第1号被保険者は月額16,980円を自分で納付(免除・猶予制度あり)
- 40年満額納付で年間約81万6,000円を受給
「年金は損」という声もありますが、障害・遺族保障まで含めて考えると、加入していることの価値は大きい制度です。
まずは自分がどの被保険者区分に該当するかを確認することが、年金理解の第一歩です。
▼ 節税しながら老後資金を積み立てたい方はこちら






