非課税所得とは?一覧でわかる税金がかからない収入【2026年版】

「遺族年金や入院給付金にも税金がかかるの?」

——そう不安に思ったことはありませんか。実は、収入のなかには最初から所得税がかからない「非課税所得」があります。

この記事では、FP1級技能士が2026年(令和8年度)の最新ルールにもとづいて、非課税所得の一覧と「課税される収入との違い」を、初心者にもわかるように整理します。

読み終えるころには、自分の受け取ったお金が課税か非課税かを判断できるようになります。

この記事の結論

非課税所得とは、所得税法などで最初から課税対象外とされた収入のことです。遺族年金・障害年金・雇用保険の給付・通勤手当(月15万円まで)・宝くじなどが代表例で、受け取っても原則として確定申告は不要です。

目次

非課税所得とは?課税所得と何が違う?

非課税所得とは、社会政策やその他の配慮から、所得税を課さないと法律で定められた所得のことです。

根拠は主に所得税法第9条で、ここに挙げられた所得は、そもそも所得金額の計算から除かれます(出所:国税庁 No.2011)。

ポイントは2つあります。

1つは、非課税の適用に特別な手続きは原則いらないこと。

もう1つは、非課税所得で損失が出ても、その損失は「なかったもの」とみなされる点です。

そもそも所得は10種類に分類され、原則すべてが課税対象です。その全体像は次の記事で解説しています。

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非課税所得の一覧【2026年最新】

非課税所得の主な6カテゴリ(社会保険の給付・障害遺族年金・通勤手当・生活用動産の譲渡・損害賠償金や保険金・宝くじ)を一覧で示した図解

上の図のポイント

非課税になる代表例は「①社会保険の給付」「②障害・遺族の年金」「③通勤手当(月15万円まで)」「④生活用動産の譲渡」「⑤身体の傷害にもとづく保険金・損害賠償金」「⑥宝くじ」の6つ。逆に、老齢年金やふつうの給与は課税対象です。

スクロールできます
区分主な例課税の注意点
社会保険の給付雇用保険の失業給付、健康保険の傷病手当金、育児休業給付金、労災給付原則すべて非課税
公的年金
(障害・遺族)
障害基礎・厚生年金、遺族基礎・厚生年金老齢年金は課税対象
通勤手当公共交通機関は月15万円まで15万円を超える分は課税
生活用動産の譲渡衣類・家具などの売却益1個・1組30万円超の貴金属・書画骨董は課税
損害賠償金・保険金入院給付金、手術給付金、損害賠償金身体の傷害・資産損害に基づくもの
宝くじ当選金非課税

通勤手当はいくらまで非課税?(2026年改正)

会社員に身近なのが通勤手当です。電車・バスなど公共交通機関は月15万円まで非課税で、これは2026年の改正でも据え置かれました。

一方、マイカー・自転車通勤は片道距離に応じた限度額が2025年4月から引き上げられ、さらに2026年4月からは駐車場代も月5,000円まで非課税が新設されています(出所:国税庁 No.2585)。

FP1級の視点

市販のFPテキストには通勤手当の上限を「最大31,600円」と載せたものもありますが、これは旧データです。2025〜2026年の改正でマイカー区分は引き上げられているため、必ず最新の国税庁情報で確認しましょう。

遺族年金や障害年金は非課税?老齢年金は?

公的年金は種類で扱いが分かれます。遺族年金・障害年金は非課税ですが、老齢年金は雑所得として課税対象です。「年金だから全部非課税」という誤解はよくあるので注意しましょう。年金と税金の関係は次の記事で詳しく解説しています。

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「160万円まで非課税」とは別物?年収の壁との違い

検索でよく見る「年収160万円まで非課税」は、ここまでの非課税所得とは別の話です。混同しやすいので切り分けておきましょう。

非課税所得(所得税法9条で対象外の収入)と、年収160万円の壁(控除の合計で所得税がゼロになるライン)の違いを左右で対比した比較図

上の図のポイント

「非課税所得」は収入の種類そのものが課税対象外。一方「160万円の壁」は、給与所得控除65万円+基礎控除95万円の合計で年収160万円までは所得税がゼロになるライン(2025年分から・出所:国税庁)。後者は控除で結果的にゼロになるだけで、収入自体は課税の対象です。

つまり、給与は本来「課税される所得」であり、控除によって税額がゼロになるかどうかの話。この仕組み(課税所得と税率)は次の記事でくわしく解説しています。

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非課税所得に確定申告は必要?

非課税所得は所得金額の計算から除かれるため、原則として確定申告は不要です。遺族年金を受け取っても、宝くじが当たっても、それ自体を申告する必要はありません。

ただし、課税される所得(給与や事業所得など)がある人は、そちらの申告は別途必要です。非課税かどうかを自己判断せず迷ったときは、国税庁のタックスアンサーや税務署で確認すると安心です。

参考・出典
国税庁「No.2011 課税される所得と非課税所得」
「No.2585 マイカー・自転車通勤者の通勤手当」
所得税法第9条(非課税所得)
FP1級技能士試験対策テキスト
※本記事は2026年(令和8年度)時点の情報です。税制は改正されるため、最新情報は国税庁の公表をご確認ください。

よくある質問(非課税所得FAQ)

失業手当や育児休業給付金は非課税ですか?

非課税です。雇用保険から支給される失業給付や育児休業給付金は、社会保険の給付として所得税がかかりません。確定申告で収入に含める必要もありません。

生命保険の入院給付金に税金はかかりますか?

かかりません。入院給付金や手術給付金など、身体の傷害にもとづいて支払われる給付金は非課税です。ただし、満期保険金や解約返戻金は課税対象になる場合があるため、別物として扱う必要があります。

メルカリで不用品を売った収入は非課税ですか?

生活に通常必要な衣類や家具などの売却は、生活用動産の譲渡として非課税です。ただし、1個または1組の価額が30万円を超える貴金属・宝石・書画・骨董などは課税対象になります。転売目的の継続的な販売も別扱いになる点に注意しましょう。

まとめ:非課税所得を知れば「課税の地図」が見える

  • 非課税所得は所得税法9条などで「最初から課税対象外」とされた収入
  • 遺族年金・障害年金・社会保険の給付・通勤手当(月15万円まで)・宝くじが代表例
  • 老齢年金やふつうの給与は課税対象。「年金は全部非課税」は誤解
  • 「160万円の壁」は控除で税額ゼロになるラインで、非課税所得とは別物
  • 非課税所得は原則として確定申告は不要

非課税所得は「税金がかからない例外」を知ることでもあります。あわせて、日本の税金そのものの仕組みを押さえておきましょう。

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