年金に税金はかかる?2026年版・いくらから引かれるかFPが解説

ぎゅうた

コツコツ払ってきた年金から、さらに税金まで引かれるのか…?正直ちょっと納得いかないな。

みる

気持ちは分かります。でも安心してください。年金の税金には大きな「控除」があり、しかも障害年金・遺族年金は非課税です。まずは全体像を整理しましょう。

「年金に税金はかかるの?」は、年金が近づくほど気になる疑問です。

この記事ではFP1級の視点で

①どの年金が課税されるのか
②いくらから税金がかかるのか
③計算方法と確定申告まで

2026年(令和8年)の最新ラインで一気に整理します。

この記事の結論

老齢年金は「雑所得」として課税対象ですが、障害年金・遺族年金は非課税です。2026年は、年金収入のみなら65歳以上で214万円、65歳未満で約175万円を超えると所得税がかかり始めます。

目次

年金に税金はかかる?
まず「3つの年金」で扱いが違う

「年金」とひとくくりにされがちですが、税金の扱いは受け取る年金の種類でまったく違います。

まずはここを押さえることが、税金を正しく理解する出発点です。

老齢年金は課税、障害年金・遺族年金は非課税

老齢年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)は「雑所得」として所得税・住民税の対象になります。

一方、障害給付(障害年金)と遺族給付(遺族年金)は非課税で、源泉徴収票も送られてきません。

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年金の種類税金の扱い
老齢年金雑所得として課税(公的年金等控除あり)
障害年金非課税
遺族年金非課税

それぞれの年金のしくみは、以下の記事で詳しく解説しています。

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保険料を「払うとき」は全額が社会保険料控除

大事なのは受け取る側だけではありません。国民年金・厚生年金などの保険料は、本人だけでなく生計を同じくする家族の分も含めて全額が社会保険料控除の対象となり、その年の所得税・住民税を軽くしてくれます。

公的年金の保険料支払いは社会保険料控除、受け取りは老齢年金が課税・障害年金と遺族年金が非課税であることを示した図解

上の図のポイント

課税されるのは老齢年金だけで、障害年金・遺族年金は非課税です。保険料を払う側は、その全額が社会保険料控除となり所得税・住民税が軽くなります。

FP1級の視点

「税金がかかる=損」ではありません。老齢年金には公的年金等控除という大きな控除があり、払うときも社会保険料控除で軽くなります。公的制度は支払い・受け取りの両面で税が配慮されているのです。

年金に税金がかかるのはいくらから?
【2026年・最新】

65歳以上は214万円、65歳未満は約175万円が目安

2026年(令和8年)に年金収入のみの場合、所得税が発生し始める目安は次の通りです。

基礎控除の引き上げにより、ラインは年々上がっています。

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区分所得税が発生する目安(2026年・年金収入のみ)
65歳未満約175万円超
65歳以上214万円超

「源泉徴収が始まる目安」との違いは?

よく似た数字に「源泉徴収が始まる目安(65歳未満155万円・65歳以上205万円)」がありますが、これは別物です。

源泉徴収の計算には基礎控除の上乗せ特例が完全には反映されないため、最終的に所得税がゼロになるラインの方が高くなり、差額は年末調整や確定申告で精算されます。

2026年の年金で源泉徴収と所得税が始まる金額ラインを65歳未満と65歳以上で比較した図解

上の図のポイント

2026年は65歳以上214万円・65歳未満約175万円で所得税が発生します。源泉徴収が始まる目安(205万円・155万円)はこれより低く、差額は申告等で精算されます。

FP1級の視点

FP参考書や古い記事に出てくる「108万円・158万円」は2024年までの旧ラインです。2025年・2026年の税制改正で基礎控除が引き上げられ、非課税ラインは大きく上昇しました。必ず最新の年度で確認してください。

年金の税金はどう計算する?
(雑所得と公的年金等控除)

STEP
雑所得を計算する

年金収入から「公的年金等控除」を引いて、雑所得を計算する。

STEP
課税所得を計算する

雑所得から基礎控除など「所得控除」を引いて、課税所得を計算する。

STEP
所得税を計算する

課税所得に税率をかけて、所得税を計算する。

計算例:65歳・年金200万円のケース

例えば65歳以上で年金収入が200万円なら、公的年金等控除110万円を引いて雑所得は90万円。

さらに基礎控除(2026年は最大104万円)を引くと課税所得はゼロになり、所得税はかかりません。控除のおかげで、収入よりかなり少なく計算されるのがポイントです。

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年齢年金収入公的年金等控除額
65歳未満130万円以下60万円
65歳以上330万円以下110万円

年金受給者に確定申告は必要?
「確定申告不要制度」とは

公的年金400万円以下+他の所得20万円以下なら原則不要

公的年金等の収入が年400万円以下で、かつ年金以外の所得が20万円以下なら、原則として確定申告は不要です(確定申告不要制度)。

多くの年金生活者がこれに当てはまります。

年金収入400万円以下かつ他の所得20万円以下なら確定申告が原則不要となる判定フロー図

上の図のポイント

公的年金400万円以下かつ年金以外の所得20万円以下なら、原則として確定申告は不要です。ただし還付を受けたい人は、申告した方が得になる場合があります。

それでも申告した方が得なケース

申告不要でも、医療費控除・生命保険料控除・寄附金控除(ふるさと納税)などがある人は、確定申告で源泉徴収された税金が還付されることがあります。

「不要=しない方が得」ではない点に注意しましょう。まずは自分の年金額を確認するところから始めるのがおすすめです。

まとめ:年金の税金は「種類」と「最新ライン」で判断

  • 老齢年金は課税(雑所得)、障害年金・遺族年金は非課税
  • 2026年は65歳以上214万円・65歳未満約175万円超で所得税がかかり始める
  • 公的年金等控除+基礎控除があるので、税は収入より軽く計算される
  • 公的年金400万円以下+他の所得20万円以下なら原則確定申告は不要

年金の税金は、思っているより手厚く守られています。まずは「自分が将来いくら受け取れるか」を知ることが第一歩。そのうえで、公的年金は控除で軽くなる一方、ゆとりある老後には私的な備えも有効です。

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年金の税金についてよくある質問

なぜ年金にも税金がかかるの?

老齢年金は、働いて得た給与などと同じ「所得」とみなされるためです。ただし公的年金等控除があり、同じ金額の給与より税負担は軽くなります。なお障害年金・遺族年金は生活保障の性格が強く、非課税です。

障害年金・遺族年金だけなら確定申告は必要?

障害年金・遺族年金は非課税のため、それだけを受給している場合、その年金について確定申告は不要です。ただし、ほかに課税される所得がある場合は別途確認が必要です。

年金から引かれた税金は戻ってくる?

源泉徴収された所得税は、医療費控除や生命保険料控除などがあれば、確定申告で還付される場合があります。扶養親族等申告書の提出漏れで多めに引かれているケースもあるため、まず源泉徴収票を確認しましょう。

参考・出典
  • 国税庁「公的年金等の課税関係」
  • 日本年金機構「年金から差し引かれる税金・保険料」
  • 公益財団法人 生命保険文化センター「公的年金の税金」
  • 財務省・国税庁「令和8年度税制改正(基礎控除等の引き上げ)」
  • ※本記事は2026年(令和8年度)時点の情報です。制度・金額は改定される場合があります。個別のケースは年金事務所・税務署等でご確認ください。

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