「産休・育休って結局いくらもらえるの?」
「給料が出ないなら生活できるか不安…」
そんな不安を感じている方も多いと思います。
- いくらもらえるのか
- いつもらえるのか
- 知らないと損するポイント
を1級FP技能士がわかりやすく解説します。
産休・育休のお金の全体像
まずは全体の流れを確認しておきましょう。
産休・育休中にもらえるお金は、大きく「給付金」と「社会保険料の免除」の2種類があります。
どちらも申請が必要ですが、ほとんどの手続きは会社が行ってくれます。
出産手当金がもらえる/社会保険料が免除される
出産育児一時金(約50万円)が支給される
育児休業給付金がもらえる/社会保険料の免除が継続
出生後休業支援給付金が加算される可能性あり(2025年〜)
→ 社会保険料の控除が再開
それぞれの期間で受け取れるお金が変わります。
もらえる給付金・支援の一覧
| 種類 | 概要 | 受取時期 |
|---|---|---|
| 出産育児一時金 | 出産時に約50万円 (健保から) | 出産後 |
| 出産手当金 | 産休中の給与補填 (標準報酬日額の2/3相当) | 産後数ヶ月後 |
| 育児休業給付金 | 育休中の収入補填 (最大67%) | 2ヶ月ごと |
| 出生後休業支援給付金 | 条件次第でさらに給付 (2025年〜新設) | 育休給付と合わせて支給 |
| 社会保険料免除 | 産休・育休中は健保・年金保険料がゼロに | 産休・育休期間中 |
各給付金をくわしく解説
出産育児一時金
健康保険から支給される一時金で、1児につき50万円(産科医療補償制度加入の医療機関での出産の場合)が支払われます。
直接支払制度を利用すれば、病院の窓口で差額のみ支払えばよく、まとまった現金を用意しなくても済みます。
出産手当金
産休中(産前42日+産後56日)の給与補填として健康保険から支給されます。
1日あたりの支給額の目安は以下のとおりです。
標準報酬日額 × 2/3
(標準報酬日額=直近12ヶ月の標準報酬月額の平均 ÷ 30)
相談者「2/3ってどのくらいの金額になるの?」



月収30万円なら、産休中は約20万円/月のイメージです。産後数ヶ月後にまとめて振り込まれるので、すぐには受け取れない点に注意が必要です。
育児休業給付金
育休中は雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。
- 開始から180日(約6ヶ月)まで:休業前の賃金の67%
- 181日目以降:休業前の賃金の50%
支給は2ヶ月ごとにまとめて振り込まれます。
育休開始から最初の給付まで2〜3ヶ月かかることが多いため、生活費の備えが重要です。
出生後休業支援給付金(2025年〜新設)
2025年4月から始まった新しい給付です。
パパとママが一定期間同時に育休を取得した場合に、育休給付に上乗せして支給されます。
条件を満たすと育休開始から28日間、手取りベースで実質100%近くになるケースも。
制度の対象要件は会社の人事担当に確認してみてください。



「パパが育休を取ると、給付が増えるってこと?」



そうです!夫婦でうまく育休を組み合わせると、給付金の総額が増える可能性があります。2025年からの新制度なので、最新情報を会社に確認してみてください。
いくらもらえる?シミュレーション
例:月収30万円の会社員の場合
| 時期 | 内容 | 受取額の目安 |
|---|---|---|
| 産休中(産前産後) | 出産手当金 | 約20万円/月 |
| 出産時 | 出産育児一時金 | 50万円(一時金) |
| 育休前半(〜6ヶ月) | 育児休業給付金(67%) | 約20万円/月 |
| 育休後半(6ヶ月〜1歳) | 育児休業給付金(50%) | 約15万円/月 |
| 全期間 | 社会保険料免除(本人分) | 約3〜4万円/月相当 |
産休〜育休1年間で、給付金だけでトータル200万〜250万円規模になるケースもあります。
さらに社会保険料免除が加わるため、実質的な手取り換算では6〜8割程度が守られるイメージです。
いつもらえる?支給タイミングに注意
給付金は、申請してすぐ振り込まれるわけではありません。
出産手当金は、産休終了後に申請するため産後数ヶ月後の受取が一般的です。
育児休業給付金は2ヶ月ごとの支給で、育休開始から最初の支給まで2〜3ヶ月かかります。
社会保険料・税金のポイント
社会保険料は免除される(かなり大きい)
産休・育休中は健康保険料・厚生年金保険料が
本人負担分・会社負担分ともに免除されます。
月に2〜3万円以上の保険料が浮く方も多く、実質的な手取り改善として非常に大きいです。
免除期間中も厚生年金は「納付済み」として扱われるため、将来の年金が減る心配もありません。
詳しくはこちらの記事で解説しています。




住民税は免除されない
住民税は前年の所得をもとに計算されるため、産休・育休中も請求が来ます。
育休1年目は特に「住民税の請求が突然来た」と驚く方が多いです。
事前に金額を確認しておき、手元に残しておくようにしましょう。
よくある勘違い
「産休・育休中も給料がそのまま出る」
→ 給料は原則ストップします。代わりに給付金が支給されます。
「無収入になる」
→ 給付金+保険料免除で、手取りの6〜8割程度は確保されます。
「すぐにお金が振り込まれる」
→ 給付のタイミングには2〜3ヶ月のラグがあります。
「社会保険料を払っていないと年金が減る」
→ 免除期間は「納付済み」扱いなので年金額に影響しません。
「フリーランスも同じ制度が使える」
→ 国民健康保険・国民年金加入者は対象外の制度が多いです。
育休復帰後のお金も考えておこう
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まとめ
産休・育休は、制度を知っているかどうかで手元に残るお金が大きく変わります。
- 給付金(出産手当金・育休給付金など)で収入の6〜8割はカバーされる
- 社会保険料は産休・育休期間中ずっと免除される
- 2025年からは出生後休業支援給付金も新設
- ただし支給タイミングには2〜3ヶ月のラグがある
- 住民税は免除されないため別途準備が必要
正しく理解して、安心して育休を迎えてください。




