教育費に使える補助金・助成金まとめ|ステージ別【2026年】

「子どもの教育費、国や自治体からどんな支援がもらえるんだろう?うちが対象の制度を、取りこぼしていないか不安…」

児童手当、高校無償化、大学の修学支援——。

教育費の公的支援はこの数年で大きく拡充されましたが、種類が多く、しかも多くは「申請しないともらえない」のが落とし穴です。

この記事では、未就学から大学まで、教育費に使える補助金・助成金を「年齢のステージ別」に整理し、2026年の最新情報をふまえてFPの視点で中立にまとめます。

各制度の詳しい記事への入口としてもご活用ください。

この記事の結論

教育費の公的支援は、年齢のステージごとに柱が変わります。未就学〜中学は児童手当(2024年10月に所得制限撤廃・高校生年代まで延長)と幼児教育無償化、高校は就学支援金(2025年度に国公立が実質無償、2026年度に私立も所得制限撤廃で上限45万7,200円)、大学は給付型奨学金と授業料等減免(2025年度から多子世帯は所得制限なし)が中心です。多くは申請が前提のため、もらい忘れに注意し、足りない分を奨学金・教育ローンで補います。

相談者

制度がありすぎて、結局うちが何を使えるのか分からなくて…。一覧で見ても頭に入ってこないんです。

みる

制度名で覚えようとすると混乱します。「子どもの年齢の段階」で区切ると、いつ何が使えるかが一気にすっきりしますよ。順番に見ていきましょう。

目次

教育費の公的支援は「ステージ別」で考えると迷わない

教育費の支援制度は数多くありますが、子どもの年齢で「使えるもの」が切り替わっていきます。

未就学・小中・高校・大学という4つのステージで眺めると、全体像がつかめます。

大きな考え方はシンプルです。

まず返済不要の支援(手当・無償化・給付型)を受け取り、それでも足りない分だけを「借りる制度」で補う。この順番が、家計にも子どもにもやさしい資金計画の基本になります。

未就学から大学までの教育費の公的支援を時系列で並べたステージ別マップ
上の図のポイント

未就学〜中学は児童手当と幼児教育の無償化、高校は就学支援金(高校無償化)、大学は給付型奨学金と授業料等減免が支援の柱です。返済不要の制度から優先的に活用し、足りない分を奨学金や教育ローンで補うのが基本の流れです。

FP1級の視点

日本の教育費支援は、実は「手厚いのに知られていない」のが実情です。制度を個別に追うと混乱しますが、ステージ別の地図を一度頭に入れておくと、「次に何が使えるか」を先回りで準備できます。教育費が実際いくら必要かを把握したうえでこの地図を見ると、足りない差額がはっきりします。

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【未就学〜中学】児童手当の拡充と幼児教育の無償化

子どもが小さいうちの支援の柱は、毎月(隔月)受け取れる児童手当と、保育料の無償化です。どちらも近年に拡充されています。

児童手当は2024年10月に大幅拡充

児童手当は2024年10月分から大きく変わりました。主な変更点は、所得制限の撤廃・支給対象を高校生年代まで延長・第3子以降は月3万円・支給は年6回(偶数月)の4点です。

これにより、これまで所得超過で対象外だった世帯も受け取れるようになりました。

幼児教育・保育の無償化もある

3〜5歳児は、幼稚園・保育所・認定こども園の利用料が原則として全世帯で無償です。

0〜2歳児は住民税非課税世帯が対象になります。手当とあわせて、未就学期の負担を軽くする仕組みです。

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子の年齢第1子・第2子第3子以降
3歳未満月1万5,000円月3万円
3歳〜高校生年代月1万円月3万円
上の表のポイント

2024年10月から所得制限なしで支給されます。3歳未満は月1万5,000円、3歳〜高校生年代は月1万円、第3子以降は年齢を問わず月3万円です。支給は偶数月の年6回。第3子のカウントは、経済的負担のある子を22歳年度末まで含めて数えます。

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【高校】高校無償化はどこまで進んだ?【2026年】

相談者

「高校無償化」ってよく聞きますが、うちは私立志望で…。私立も本当に無償になるんですか?

みる

大きく前進しました。2026年度から私立も所得制限がなくなります。ただし「授業料以外」は対象外なので、そこは押さえておきましょう。

国公立は2025年度に実質無償化

高校無償化の正式名称は「高等学校等就学支援金」です。2025年度から、所得にかかわらず全世帯に基準額年11万8,800円が支給されるようになりました。

これは国公立高校の年間授業料に相当するため、国公立高校は実質的に無償化されています。

私立も2026年度から所得制限が撤廃

私立高校向けの加算は、これまで世帯年収約590万円未満に限られていました。

2026年度からは所得制限が撤廃され、支給上限が全国平均授業料水準の年45万7,200円へ引き上げられます。ただし授業料が全国平均を超える学校では差額が自己負担です。

返済不要の「高校生等奨学給付金」もある

就学支援金は「授業料」だけが対象ですが、住民税非課税世帯等には、教科書代・教材費・通学用品費など授業料以外に充てられる「高校生等奨学給付金」があります。こちらも返済不要です。

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区分2025年度2026年度〜
国公立全世帯に基準額11万8,800円(実質無償)同左
(恒久化)
私立〜590万円未満は加算で最大39万6,000円/それ以上は基準額のみ所得制限撤廃・上限45万7,200円
上の表のポイント

2025年度に国公立高校が実質無償(年11万8,800円)になり、2026年度からは私立も所得制限なしで上限45万7,200円まで支援されます。対象は授業料のみで、入学金・教材費・制服代などは引き続き自己負担です。

制度は変更されます/申請が必要です
高校無償化は「申請しないと受けられない」制度で、手続きは主にオンライン申請システム「e-Shien(イーシェン)」で行います。支給額や対象は年度ごとに見直されるため、本記事の数字は2026年初時点の参考値です。最新情報は必ず文部科学省・在籍校の案内をご確認ください。

FP1級の視点

「無償化」という言葉が独り歩きしていますが、対象はあくまで授業料です。私立高校では入学金・施設費・制服・修学旅行費など、授業料以外の負担が年間数十万円残ることも珍しくありません。無償化を前提に進学先を選ぶときは、「授業料以外でいくらかかるか」を学校ごとに確認しておくと、入学後の家計のズレを防げます。

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【大学・専門】返済不要の支援と「借りる」制度

教育費がもっとも大きくなるのが大学・専門学校です。ここでも「まず返済不要、足りなければ借りる」の順番が基本になります。

まずは給付型奨学金+授業料等減免(多子世帯は所得制限なし)

返済不要の柱が「高等教育の修学支援新制度」です。給付型奨学金(現金)と授業料・入学金の減免がセットになっています。

2025年度からは、子ども3人以上を扶養する多子世帯は所得制限なしで授業料等減免の対象になりました(私立大学は授業料 年最大70万円・入学金最大26万円)。

足りない分は奨学金(第一種・第二種)と国の教育ローン

給付型で足りない分は、無利子の第一種奨学金、次に有利子の第二種奨学金で補います。入学前のまとまった資金など、奨学金で間に合わない部分は、親が借りる国の教育ローンが選択肢です。

それぞれの仕組みと選び方は、専用の記事で詳しく解説しています。

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【参考】FP技能検定の知識より

FP技能検定では、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金と日本政策金融公庫の教育一般貸付(国の教育ローン)は重複して利用できる、という点が出題されています。返済不要の給付型を起点に、無利子の第一種、有利子の第二種、国の教育ローンへと不足分を補う「順番」で考えるのが、総負担を抑える基本です。

FP1級の視点

大学段階で大切なのは、「返さなくていいお金」を最大限受け取ってから借入を検討することです。給付型は審査が厳しくても、申し込まなければ多子世帯の減免判定も受けられません。まずは進学資金シミュレーターや学校窓口で対象になるかを確認し、その結果を見て借りる制度を組み合わせましょう。

公的支援を取りこぼさない3つの注意点

制度を知っていても、受け取り方を間違えると損をします。FP視点で、特に見落としやすい3点を挙げます。

①ほとんどの支援は「申請しないともらえない」

高校無償化(e-Shien)も、大学の給付型奨学金(予約採用・在学採用)も、申請が前提です。自動でもらえる制度ばかりではありません。「対象かどうか分からなくても、まず申請・確認する」のが鉄則です。

②「扶養の数え方」でもらえる額が変わる

児童手当の第3子加算や、大学の多子世帯支援は、「同時に扶養している子の人数」で判定されます。上の子が就職して扶養から外れると、下の子が対象外になることもあります。扶養の状況は申告で間違えやすいポイントなので、年に一度は確認しておきましょう。

③自治体ごとの上乗せ・独自制度もチェック

国の制度に加えて、都道府県・市区町村が独自の授業料補助や給付金を設けている場合があります。お住まいの自治体や進学先の都道府県の制度も、あわせて確認すると取りこぼしを防げます。

FP1級の視点

公的支援は「知っていて、申請した人」が得をする仕組みです。私自身、扶養の申告を誤った経験から痛感していますが、扶養や所得の判定は思っている以上に複雑です。教育費・住宅費・老後資金という人生の3大支出は連動するからこそ、まず公的制度を正しく理解し、足りない差額だけを計画的に準備する——この順番が、家計全体を守ることにつながります。

まとめ:返済不要の支援を起点に、足りない分を備える

最後に、この記事の要点を整理します。

  • 教育費の公的支援は「未就学→小中→高校→大学」のステージ別で考えると迷わない
  • 児童手当は2024年10月に拡充(所得制限撤廃・高校生年代まで・第3子以降は月3万円)
  • 高校は2025年度に国公立が実質無償、2026年度から私立も所得制限撤廃(上限45万7,200円)
  • 大学は給付型奨学金+授業料等減免が柱。2025年度から多子世帯は所得制限なし
  • 多くは申請が前提。もらい忘れ・扶養の数え方・自治体の独自制度に注意

教育費は人生の3大支出のひとつ。

住宅費・老後資金とのバランスを見ながら、まずは返済不要・無利子の公的支援から正しく理解することが、子どもにも家計にもやさしい資金計画の第一歩です。

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よくある質問(FAQ)

児童手当と高校無償化は両方もらえますか?

はい、両方受けられます。児童手当は子育て世帯への現金給付、高校無償化(高等学校等就学支援金)は授業料への支援で、趣旨の異なる別制度だからです。高校在学中は、児童手当(高校生年代まで延長)と就学支援金を同時に受け取れます。それぞれ申請や手続きの窓口が違うため、どちらも忘れずに確認しましょう。

高校無償化や給付型は、申請しなくても自動でもらえますか?

いいえ、原則として申請が必要です。高校無償化はオンライン申請システム「e-Shien」で、大学の給付型奨学金は高校3年時の予約採用や進学後の在学採用で申し込みます。対象かどうか分からない場合でも、申し込まないと判定すらされません。所得超過だと思っていても、多子世帯枠など対象になるケースがあるため、まず申請・確認することをおすすめします。

補助金・助成金で足りない分は、どう準備すればいいですか?

まず返済不要の支援(手当・無償化・給付型)を受け取り、足りない分を奨学金(無利子の第一種→有利子の第二種)、それでも不足する分や入学前のまとまった資金を国の教育ローンで補うのが基本の順番です。同時に、教育費の総額を把握し、児童手当や学資保険などで計画的に積み立てておくと、借入額を抑えられます。詳しい使い分けは、奨学金や国の教育ローンの個別記事をご覧ください。

【参考・出典】
・政府広報オンライン「児童手当」
・こども家庭庁「児童手当制度のご案内」
・文部科学省「高等学校等就学支援金制度」「高校生等奨学給付金」「高等教育の修学支援新制度」
・日本学生支援機構(JASSO)「給付奨学金」
・内閣府「幼児教育・保育の無償化」
・FP技能検定 関連参考資料(教育資金・各種公的支援・併用の可否)
※金額・制度内容は2026年初時点の情報です。最新情報は必ず公式サイト・各自治体の案内をご確認ください。

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