いよいよ所得税の計算です。
ここまでの流れと今回の内容を理解できれば、
所得税の仕組みはほぼ完璧に理解できます。
所得税は「①所得 → ②所得控除 → ③税率 → ④税額控除」の4ステップで決まります。この流れさえ押さえれば、給与明細の税額も自分で説明できるようになります。
所得税の流れを図にしました。

所得税は「年収→所得→課税所得→税額→所得税」と段階的に計算します。会社員は年収から給与所得控除を引いて所得を求め、そこから各種控除を引いて課税所得を出すのが出発点です。
もし、ここまでの流れを確認したい方は
よかったら下記リンクよりご覧下さい。




所得税とは?
所得税とは、
個人の所得に対して課される税金です。
会社員であれば、給与から天引きされます。
自営業であれば、確定申告によって納めます。
1年間の所得に対して課税される
所得が多いほど税率が上がる
(累進課税)
所得税までの流れをおさらい
会社員の場合
年収 − 給与所得控除 = 所得(給与所得)
個人事業主の場合
売上 − 必要経費 = 所得(事業所得)

所得から控除を引くことで、課税対象を減らします。
所得控除:
・基礎控除
・社会保険料控除
・配偶者控除 など
所得 −所得控除=課税所得

課税所得に応じて税率をかけて税額を計算します。
所得が高いほど税率も上がる仕組み(累進課税)
課税所得×税率=税額

最後に税額控除を差し引きます。
税金を直接減らすことができる重要なポイントです。
税額 − 税額控除=所得税

このSTEPにより所得税を計算できます。
所得税は具体的にいくらになる?
所得税の税率は、課税所得に応じて5%〜45%の7段階に区分されています(出典:国税庁「No.2260 所得税の税率」)。
日本の所得税は超過累進課税です。これは、課税所得が一定額を超えた部分にだけ高い税率がかかる仕組みのこと。たとえば課税所得195万円以下の部分は5%、195万円超〜330万円以下の部分は10%、というように段階的に上がっていきます。

課税所得が増えても、超えた部分にだけ高い税率がかかる「超過累進課税」です。年収全体に高い税率が一気にかかるわけではないので、昇給で手取りが逆転することはありません。
ぎゅうた税率って、自分がどの帯に入るかで変わるってことね。思ったよりシンプルだね。
所得税はいつ払う?
会社員の場合
・毎月の給与から天引き(源泉徴収)
・年末調整で過不足を調整
基本的には会社が手続きをしてくれるので、自分で納付する必要はありません。
個人事業主・副業の場合
・確定申告で税額を確定
・翌年の3月15日までに納付
副業をしている会社員の方は「所得20万円以下なら申告不要」と思いがちですが、
実は落とし穴があるので注意が必要です。


所得税と社会保険料はどう違う?
ここで、会社員の方に特に知っておいてほしい話があります。
会社員として働いていて、私自身も「気づいたら手取りが変わっていた」経験が何度もありました。
所得税は累進課税なので、昇給や賞与、残業代によって税率の帯が切り替わるタイミングがあります。
ところが給与明細を細かくチェックする人は少なく、多くの方は知らないうちに税額が増えているのが実情です。
社会保険料の仕組みは、手取りを左右する大きな要素です。健康保険や年金など公的保険の全体像は、こちらの記事一覧から確認できます。



「4〜6月の残業は避けろ」という通説は②の話で、中身まで正しく理解している人は意外と少ないので、別記事で詳しく解説しています。


会社員と個人事業主では何が違う?
所得税の計算の流れは、会社員も個人事業主も基本は同じですが、最初の「所得の出し方」だけが異なります。


会社員と個人事業主の違いは、最初の「所得の出し方」だけです。会社員は年収から給与所得控除を、個人事業主は売上から必要経費を引いて所得を求めます。それ以降の「所得控除→税率→税額控除」の流れは両者とも同じです。
まとめ
ここまで所得税について、4つのSTEPに分けて全体像を解説してきました。
所得税は一見複雑に見えますが、
「所得→所得控除→税率→税額控除」
の流れさえ押さえれば、仕組みはほぼ理解できます。
今後は別記事で「所得を減らす=節税の方法」についても詳しく解説していきます。



私自身、もともと税金の知識はゼロでした。でも学びを深めるうちに、周りから相談される機会が増えて、感謝されるように。お金の知識は、一生モノの武器になりますよ。
所得税を理解できたら、次は住民税の仕組みも押さえておくと、税金の全体像が見えてきます。あわせて、税金に関する記事はこちらの一覧からもご覧いただけます。


所得税に関するよくある質問
- 所得税はいつ・どうやって払うの?
-
会社員は毎月の給与から源泉徴収され、年末調整で過不足が精算されます。個人事業主や副業の方は、確定申告で税額を確定し、翌年の3月15日までに納付します。会社員は基本的に自分で納付手続きをする必要はありません。
- 昇給すると手取りが減ることはある?
-
所得税は「超過累進課税」なので、増えた部分にだけ高い税率がかかります。年収全体に一気に高い税率がかかるわけではないため、昇給によって税率の壁で手取りが逆転することは基本的にありません。
- 副業の所得が20万円以下なら申告しなくていい?
-
所得税の確定申告は不要になるケースがありますが、住民税の申告は別途必要です。「20万円以下=申告不要」と思い込むと落とし穴になることがあるので、詳しくは関連記事で確認しておくと安心です。









