育休中は社会保険料が免除される?条件・期間・手続きをわかりやすく解説

「産休の保険料免除は知ってたけど、育休中もずっと免除されるの?」

育児休業(育休)に入ったとき
社会保険料がどうなるか気になる方は多いです。

実は育休中も産休と同様に、健康保険料・厚生年金保険料が免除される制度があります。

しかも産休よりも期間が長くなるため、家計へのインパクトは大きいです。

このページでは、前回の産休記事に続き、FPの視点から育休中の社会保険料免除を徹底解説します。

 この記事でわかること
  • 育休中に社会保険料が免除される仕組みと対象者
  • 免除される期間の計算方法(月またぎの注意点も)
  • パパ育休(男性取得)の場合の扱い
  • 年金への影響はあるのか
  • 手続きの流れと注意点
  • 産休の免除制度との違い一覧
目次

育休中の社会保険料ゼロになる

育児休業(育休)を取得している期間中は
健康保険料・厚生年金保険料が免除されます。

この制度は育児・介護休業法および健康保険法・厚生年金保険法に基づくもので、産休の免除制度とは別の申請が必要です。

対象者は「会社員・公務員」

産休と同じく、健康保険・厚生年金に加入している会社員・公務員が対象です。

フリーランス・自営業・国民健康保険加入者は対象外となります。

雇用形態免除の対象
会社員
(正社員パート問わず)
✅ 対象
公務員✅ 対象
フリーランス・自営業
(国民健康保険加入)
❌ 対象外
専業主婦
(第3号被保険者)
❌ 対象外
さやか(育休中・0歳児のママ)

「産休中は保険料がゼロだったけど、育休に入ったら別の申請が必要なの?会社任せで大丈夫かな…」

ご安心ください。
手続きは産休と同様、基本的に会社が行います

ただし産休とは別の書類が必要になるため、育休開始前に会社の人事・総務担当に確認しておくと安心です。

育休中の家計管理、見える化できていますか?

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免除される期間はいつからいつまで?

育休の保険料免除期間は、産休とは異なる計算方法が使われます。

原則:育休開始日の属する月〜終了日の翌日の属する月の前月まで

育休中の免除は「月単位」で適用されます。
具体的には、

  • 育休開始日が含まれる月の保険料 → 免除
  • 育休終了日の翌日が含まれる月の前月まで → 免除

つまり、育休開始月から終了月の前月までが免除対象となります。

📅 育休免除期間のイメージ(1歳まで取得の場合)

産休(産後)
〜56日
産休記事参照
育休(免除対象)
育休開始月〜終了前月
原則:子が1歳になるまで
職場復帰
🏢
復帰月から保険料再開

※産休の免除が終了した翌日(産後57日目)から育休の申請が別途必要です

注意!月をまたぐ取得の場合

育休の免除は月単位のため、育休開始日・終了日が月のどこにあるかで免除される月数が変わります

たとえば育休を月の末日から翌月初日の2日間だけ取得した場合でも、2か月分の保険料が免除されます。

逆に月の中旬から中旬まで取得した場合は、1か月分のみの免除になることもあります。

育休取得を検討中のパパ

「僕みたいに数日しか育休を取れないパパでも免除されるの?月末に合わせて取ると得なのかな?」

実は2022年の制度改正(産後パパ育休の創設)以降、短期取得でも月をまたげば複数月分の免除が受けられるようになっています。

取得時期の設計次第で免除額が変わるため、会社の担当者と相談しながら計画するのがおすすめです。

ただし、保険料免除だけを目的とした育休取得は制度の趣旨に反するため、あくまで育児のための取得が前提です。

免除される保険料の種類

育休中に免除される保険料の範囲は産休と同じです。

スクロールできます
保険料の種類免除備考
健康保険料本人・会社負担分免除
厚生年金保険料本人・会社負担分免除
介護保険料(40歳以上)健康保険料に含まれるため同様に免除
雇用保険料育休中は賃金の支払いがないため実質ゼロになるケースが多い

産休と同様に、会社が負担している保険料(会社負担分)も免除対象です。

育休取得を推進する観点から、会社側のコスト負担も軽減されます。

免除中、年金はどうなる?

産休と同じく、育休中の免除期間も厚生年金の「納付済み期間」として扱われます

保険料を免除されていた期間は、払い続けていたのと同等の計算で将来の年金額に反映されるため、育休を取っても老後の年金は減りません

産休・育休を通じた免除のトータルイメージ
たとえば産後56日で育休を開始し、子が1歳になるまで育休を取得した場合、約1年間にわたって健康保険料・厚生年金保険料の両方がゼロになります。月の保険料負担が2〜3万円程度の方であれば、合計で24〜36万円相当の家計負担が軽減される計算になります。

手続きの流れ

育休の保険料免除も、基本的に会社が手続きを行います自分で年金事務所や健康保険組合に直接申請する必要はありません。

自分でやること

従業員がすることは、会社の人事・総務に育休取得の申し出をすることです。

育休開始日・終了予定日を伝え、会社の指示に従って必要書類(育児休業申出書など)を提出してください。

会社がやってくれること

育休の届出を受けた会社(事業主)が、日本年金機構または健康保険組合へ「育児休業等取得者申出書」を提出します。

この申請が受理されることで免除が開始されます。

STEP
従業員 → 会社へ育休取得申し出

育休の開始日・終了予定日を会社の人事・総務担当に報告し、育児休業申出書などの必要書類を提出します。
育休開始の1か月前までに申し出るのが一般的です。

STEP
会社(事業主)が申請書を提出

「育児休業等取得者申出書」を、会社が日本年金機構または健康保険組合へ提出します。
産休の申請書とは別の書類なので注意してください。

STEP
免除スタート

申請が受理されると、育休開始月から保険料の免除が始まります。
給与明細・賞与明細から健康保険料・厚生年金保険料が引かれなくなります。

STEP
育休終了後に終了届を提出 → 職場復帰

育休が終わったら、会社が「育児休業等取得者終了届」を提出して免除終了。
復帰した月からは通常通り保険料の控除が再開されます。

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注意点・よくある誤解

育休中に賞与を受け取った場合は?

育休期間中に賞与(ボーナス)が支給された場合も、その賞与から引かれる社会保険料(健康保険・厚生年金の賞与分)も免除対象です。

育休期間中に賞与支給日がかかる場合は、会社に確認しておきましょう。

育休中に退職した場合は?

育休期間中に退職した場合、退職日をもって社会保険の被保険者資格を喪失するため、免除は終了します。退職後は国民健康保険・国民年金への切り替え手続きが必要です。

なお育児休業給付金の受給にも影響が出る場合があるため、退職を検討される場合はハローワークや社会保険労務士への相談を強くおすすめします。

育休を延長した場合(1歳6か月・2歳)は?

保育所に入れないなどの理由で育休を最長2歳まで延長した場合も、延長した期間中も引き続き保険料免除が継続されます。

延長の際は会社を通じて「育児休業等取得者申出(延長)」の手続きが必要になります。

産休との免除の重複はある?

産休と育休の期間は連続するものの、制度は別々です。産後56日(産休終了)の翌日から育休の免除申請をし直す必要があります。

産休中に育休の申請を並行して行うことも可能なので、早めに会社に相談しておきましょう。

まとめ

産休記事と合わせて読んでいただいている方向けに、2つの制度の違いを一覧表にまとめました。

スクロールできます
産休(産前産後休業)育休(育児休業)
免除期間の基準出産予定日・出産日を基準に日数計算育休開始月〜終了月の前月(月単位)
最大期間産前42日+産後56日原則1歳まで(最長2歳まで)
男性(パパ)対象外
(産休は女性のみ)
✅ 取得可能(産後パパ育休含む)
年金への影響納付済み扱い・影響なし納付済み扱い・影響なし
申請書類産前産後休業取得者申出書育児休業等取得者申出書
申請先事業主 → 日本年金機構・健康保険組合事業主 → 日本年金機構・健康保険組合

まとめ

  • 育休中も健康保険料・厚生年金保険料・介護保険料が免除される
  • 対象は会社員・公務員(男女問わず)。国民健康保険加入者は対象外
  • 免除は月単位で適用。育休開始月〜終了月の前月まで
  • 育休期間中の賞与にかかる保険料も免除対象になる
  • 免除期間も年金の納付済み扱い。将来の年金額は減らない
  • 手続きは会社が行うが、産休とは別の申請書類が必要
  • 育休を1歳以降に延長しても免除は継続される
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