預金の種類とは?流動性預金と定期性預金の違いをFPが解説

ぎゅうた

「銀行の預金って、普通預金と定期預金があるのは知ってるけど…貯蓄預金とかスーパー定期とか、いろいろあってよくわからない。どう使い分ければいいの?」

みる

「実は大きく2種類に分けられるんです。『いつでも出し入れできる預金』と『満期がある預金』。この2つを押さえれば、あとは枝葉なので迷わなくなりますよ」

資産形成の第一歩は預金を正しく使い分けること。投資を始める前に、まず預金の全体像を押さえておきましょう。

この記事では1級FP技能士の視点で、預金の分類と選び方の基本を、初心者向けにやさしく解説します。

この記事の結論

銀行の預金は大きく
①流動性預金②定期性預金の2つに分かれます。流動性預金はいつでも入出金できる預金で、普通預金・貯蓄預金など。
定期性預金は満期がある預金で、スーパー定期・大口定期預金・期日指定定期預金などがあります。
「使うお金は流動性、当面使わないお金は定期性」が使い分けの基本。預金保険制度により、原則として元本1,000万円までとその利息等が保護されます。

目次

預金は大きく2種類|流動性預金と定期性預金

銀行にはさまざまな商品がありますが、預金は「満期があるかどうか」で2つに分けられます。

銀行の預金の分類を示した図解。いつでも入出金できる流動性預金には普通預金や貯蓄預金があり、満期がある定期性預金にはスーパー定期や大口定期預金などがあることを示している
スクロールできます
分類特徴主な商品
流動性預金いつでも入出金できる
満期がない
普通預金、貯蓄預金 など
定期性預金満期がある
原則として満期まで引き出さない
スーパー定期、大口定期預金、
期日指定定期預金 など
預金の2つの分類
※金融機関により取扱商品や名称は異なります

流動性預金の代表が普通預金。給与の受取や公共料金の引き落としに使う、いちばん身近な口座です。

同じ流動性預金でも貯蓄預金は、一定額以上の残高を保っていれば一般的に普通預金より高い金利が付くタイプ。ただし給与受取や自動引き落としには使えないのが一般的です。

一方定期性預金は、あらかじめ預ける期間を決めて満期まで置いておく預金です。すぐには引き出さない前提のため、流動性預金より金利が高めに設定されるのが一般的です。

上の図・表のポイント

覚え方はシンプルで、「いつでも出せる=流動性」「満期まで置く=定期性」。商品名がたくさんあっても、この2分類のどちらかに収まります。名前を覚えるより「引き出しやすさ」と「金利」はトレードオフという関係を理解するほうが実践的です。

どう使い分ける?お金の色分けで考える

2種類の預金は、どちらが優れているというものではありません。お金の使う時期によって置き場所を変えるのが基本です。

お金の色分けと預金の使い分けを示した図解。日々の生活費や備えるお金は流動性預金、数年先に使うお金は定期性預金に置くことを示している
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お金の種類いつ使う置き場所
使うお金日々の生活費、
数か月以内に使う予定
流動性預金
備えるお金病気・失業などいざというとき
(生活費の3〜6か月分が目安)
流動性預金
貯めるお金数年先に使う予定
(車の購入・教育費など)
定期性預金
お金の色分けと預金の使い分け
1級FPの視点|まず「備えるお金」を確保する

相談でよくあるのが、生活防衛資金がないまま定期預金や投資に回してしまうケース。急な出費が発生したときに定期預金を中途解約すると、約束された金利より低い中途解約利率が適用され、金利が下がってしまうことがあります。

順番としては①生活費の3〜6か月分を流動性預金で確保 → ②数年先に使う予定のお金を定期性預金へ → ③当面使わないお金を投資へ。この順序を守るだけで、家計はぐっと安定します。

ぎゅうた

「全部定期にすればいいってわけじゃないんだ…!途中で下ろすと金利が下がるのは知らなかったよ」

預金は保護される?預金保険制度

預金を考えるうえで知っておきたいのが預金保険制度(ペイオフ)です。金融機関が破綻した場合に、預金者を保護するしくみです。

預金保険制度で保護される範囲

一般預金等
(定期預金、利息の付く普通預金など)
1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円までと破綻日までの利息等

決済用預金
(当座預金、利息の付かない普通預金など)
全額保護(「無利息・要求払い・決済サービスを提供できる」の3要件を満たすもの)

注意したいのが「名寄せ」です。同じ金融機関に複数の口座があっても、支店が違っても、預金者ごとに合算して1,000万円までが保護の対象。口座を分けても金融機関が同じなら意味がないので、まとまった資金がある場合は金融機関自体を分けることを検討しましょう。

なお、外貨預金は預金保険の対象外です。

預金の種類|よくある質問(FAQ)

流動性預金と定期性預金の違いは何ですか?

満期があるかどうかが違いです。流動性預金はいつでも入出金できる預金で、普通預金や貯蓄預金が該当します。定期性預金は満期が決まっている預金で、スーパー定期、大口定期預金、期日指定定期預金などがあります。一般に、いつでも引き出せる流動性預金より、満期まで預ける定期性預金のほうが金利は高く設定されます。

定期預金を途中で解約するとどうなりますか?

元本は戻りますが、当初約束された金利ではなく中途解約利率が適用され、受け取れる利息が少なくなるのが一般的です。「金利が高いから」と当面必要なお金まで定期預金にしてしまうと、いざというときに損をすることがあります。生活費や急な出費に備えるお金は、流動性預金に置いておきましょう。

預金は1,000万円までしか保護されないのですか?

定期預金や利息の付く普通預金などの一般預金等は、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円までとその利息等が保護されます。1,000万円を超える部分も、破綻した金融機関の財産の状況に応じて支払われるため、全く戻らないわけではありません。なお、当座預金や利息の付かない普通預金などの決済用預金は全額保護されます。

まとめ

  • 預金は「流動性預金」と「定期性預金」の2つに分けられる
  • 流動性預金は普通預金・貯蓄預金など。いつでも入出金できるが金利は低め
  • 定期性預金はスーパー定期・大口定期預金など。金利は高めだが中途解約に注意
  • 預金保険制度により、一般預金等は元本1,000万円までとその利息等が保護される

預金の種類は、名前を覚えるより「いつ使うお金か」で置き場所を決めることが大切です。使うお金と備えるお金は流動性預金、数年先に使うお金は定期性預金——この基本を押さえておけば、資産形成の土台が整います。それぞれの商品のくわしい特徴は、別の記事で解説していきます。

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【出典】金融庁「預金保険制度」/預金保険機構「保護の範囲」/全国銀行協会「教えて!くらしと銀行」/金融庁「基礎から学べる金融ガイド」

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