日本の公的保険は、世界的に見ても非常に充実しています。
しかし、こんな経験はありませんか?
・友人に勧められわからないまま加入した
・「とりあえず入っておけば安心」と複数の保険に入っている
・毎月保険料の合計を正直把握していない
・保険証券を見ても何が保障されているかよくわからない
実は、公的保険の内容を正しく理解していれば、不要な民間保険を削減できるケースが非常に多いのです。
私がFPの勉強を始めたのも、そういった現実を目の当たりにしたからです。
「保険を理解することで、自分だけでなく、周りの大切な人のリスクも守ることができる」
この思いが、
私がこの保険カテゴリーを作った理由です。
FPだからこそ知っている知識を、できるだけわかりやすくお伝えします。
ぜひ一緒に学んでいきましょう。
保険とは何か?基本の考え方
人生には、予測できない出来事が必ずあります。
これらのリスクをすべて自分一人でカバーしようとすると、莫大な資金が必要です。
保険はその「万が一のリスク」を、多くの人で分散し合う仕組みです。
大数の法則
個々の出来事は不規則でも、大人数で集めると一定の法則が見えてくるという統計的な原理です。
例)「100人に1人が病気になる」とわかれば、100人が少しずつお金を出し合えば、その1人をカバーできる仕組みが作れます。これが保険の基本です。
保険の3つの基本用語
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 保険料 | 毎月・毎年支払う掛け金 | 月額3,000円 |
| 保険金 | 事故・病気のときに受け取るお金 | 死亡時500万円 |
| 保険期間 | 保障が続く期間 | 60歳まで/終身 |
公的保険と民間保険の違い
大前提として覚えておいてください
日本は公的保険が非常に充実している国です。
民間保険は「公的保険で足りない部分を補うもの」という位置づけで考えるのが正解です。
公的保険を理解せずに民間保険に入ると、
二重払いになることがあります。
公的保険(社会保険)の5種類
日本の公的保険は以下の5つが柱です。
すべて強制加入です。
| 種類 | 主な内容 | 対象 |
|---|---|---|
| 健康保険 | 医療費の自己負担を3割に抑える | 会社員・家族 |
| 公的年金 | 老後・障害・遺族への給付 | 全国民 |
| 雇用保険 | 失業時の給付・育児休業給付など | 会社員 |
| 労災保険 | 仕事上のケガ・病気への補償 | 会社員 |
| 介護保険 | 40歳以上が加入。介護サービスの費用補助 | 40歳以上 |
知らないと損!高額療養費制度とは?
1か月の医療費が一定額(自己負担限度額)を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。
例)年収約500万円の方の場合、自己負担の上限はおよそ8〜9万円程度。
つまり、どんな大病でも月10万円程度でおさまることが多いのです。
この制度を知らずに高額な医療保険に入っている方が非常に多いです。
民間保険の3つの分野
民間保険は「第一分野・第二分野・第三分野」として分類されています。
| 分野 | 種類 | 代表的な保険商品 |
|---|---|---|
| 第一分野 | 生命保険(人の生死に関するもの) | 終身保険・定期保険・養老保険 |
| 第二分野 | 損害保険(物・賠償責任) | 自動車保険・火災保険・地震保険 |
| 第三分野 | 生損保の中間領域 | 医療保険・がん保険・就業不能保険 |
第三分野(医療・がん保険など)が、もっとも
「本当に必要かどうか」の見極めが重要な分野です。
公的保険の高額療養費制度でカバーされる部分も多いため、慎重に検討が必要です。
保険料はどうやって決まるのか?
保険料は主に3つの「予定率」をもとに計算されています。
| 予定率 | 内容 |
|---|---|
| 予定死亡率 | 統計上、何人が死亡するかを予測した割合 |
| 予定利率 | 保険会社が運用で得られると見込む利回り |
| 予定事業費率 | 保険会社の運営コスト(人件費・広告費など) |
💡 保険料は「純保険料+付加保険料」で構成されています
純保険料:保険金の支払いにあてる部分
付加保険料:保険会社の経費・利益にあてる部分
→ 同じ保障内容でも、保険会社によって付加保険料が異なるため保険料に差が生まれます。
自分に必要な保険の考え方
何がカバーされるか確認
・健康保険で医療費は3割負担+高額療養費制度あり
・死亡時は遺族年金が支給される
(遺族基礎年金・遺族厚生年金)
・障害が残った場合は障害年金が支給される
・失業した場合は雇用保険(失業給付)がある
民間保険で補う
・家族(特に子ども)がいる場合
→ 死亡保険の検討
・自営業・フリーランスで傷病手当がない場合
→ 就業不能保険の検討
・がん家系など特定リスクが高い場合
→ がん保険の検討
・持ち家がある場合
→ 火災保険・地震保険は必須
・結婚・出産
→ 死亡保障を手厚くする時期
・子どもが独立
→ 死亡保障を減らせる時期
・老後
→ 医療・介護に備える時期
まとめ
- 保険とは「万が一のリスクを多くの人で分散し合う仕組み」
- 日本は公的保険が充実しているので、まず社会保険の理解が最優先
- 民間保険は「公的保険で足りない部分だけ」を補うもの
- 保険料は予定死亡率・予定利率・予定事業費率で決まる
- ライフステージごとに定期的な見直しが大切
保険は「なんとなく」で入るには、あまりにも大切なお金の話です。
毎月の保険料が家計に与える影響は、10年・20年単位で見ると非常に大きくなります。
だからこそ、まず仕組みを知ることが第一歩です。
「理解してから選ぶ」
—それだけで、あなたの保険は大きく変わります。
このブログでは、1級FP技能士の知識をもとに保険の疑問をひとつひとつ丁寧に解説していきます。
一緒に、本当に必要な保険だけを賢く選べるようになりましょう。

